MOJITO 別注パンツ制作について
おかげさまでご好評いただいている、MOJITOの別注ガルフストリームパンツ。
今回の別注企画を担当した塚本に、細かい仕様やお勧めのスタイリングを聞きました。
・この生地を選んだ理由
まずウール素材でオリーブカラーのパンツというのは、
所有している方がそんなに多くないのではというのが1つです。
カーゴパンツやファティーグパンツといったコットンのオリーブが持つ雰囲気とはまた違った、
上品な雰囲気で楽しんでもらえるオリーブパンツをといった理由で選びました。
従来のスラックスの定番であるグレー・ネイビー・ブラック。
これら以外の色味で良い形でカジュアルスタイルに馴染み、
尚且つ秋冬の気分を上げてもらえるような素材ということで、
こういう少し起毛感のある素材を楽しんでもらえたらと考えました。
ミリタリーのエッセンスがありながら上品な感じ。そして暖かい。
非常に良い生地だと思います。
・仕様
スナップボタン・フラップポケットに変更したのは、
今シーズン当店でもお勧めしているスモックと対になるようにといった理由です。
通常後ろポケットは両方玉縁なのですが、片側だけフラップに変更することで、
玉縁の方はスムーズな取り出し、フラップの方はセキュリティーといった意味でも使ってもらえます。
また例えば屈んだときなんかに、やり過ぎていないアシンメトリーのデザインを楽しんでもらえるかなと。
ボタンもスモックで使用されているものと同様の、凹凸のあるボタンを使用することでミリタリー要素をプラスしたかったんです。
40年代のアメリカ軍のミリタリーウェアなどで、こういった凹凸のあるボタンが使われていたんですよ。
これは出来上がってから感じたのですが、
この上品な雰囲気の生地と、スナップボタンのチープな雰囲気とのバランスが面白いです。
ボタンは実際にはほとんど見えないところなので、着用者の方だけが楽しんでもらえる仕様ですね。
それから丈については、冬場ということ、最近長身のお客様も増えてきたということから、3cmほど通常より長く設定しました。
もちろん裾上げも可能なので、従来のバランスで穿きたいという方は仰ってください。
あとこちらは前回と同じ仕様になりますが、しっかりと膝裏には生地を当てて肌触りを良くしていたり、
丁寧なパイピングや同系色のスレキなど、裏返した場合に気づいていただけるモノづくりへの拘りもぜひ感じて欲しいですね。
・スタイリング:靴
ローファーももちろん良いんですが、コバがはっきりとしているような靴が素直かなと思います。
当店でいうとノリエイ・パラブーツ・トリッカーズ、オールデンでいうと990のような、武骨なイメージのものがよりハマると思います。
ベクトルは逆になりますが、色っぽく合わせたいという方は、トリッカーズのスリッパやモトのスリッポンなんかもお勧めしやすいですね。
・スタイリング:洋服
意外とオリーブは同色以外の合わせがしっくりきやすいんです。
特にダークトーン、ブラック・ネイビーといった色の洋服とは合わせていただきやすいです。
もしくはミドルからローゲージの、ある程度厚みのあるニットなんかも、雰囲気良く合わせていただけます。
あとはこのプリーツラインがしっかりと見えるように、
ボックスシルエットやショート丈のトップスを合わせて楽しんでもらうのもお勧めです。
以上、いかがだったでしょうか。
生地、シルエット、そしてディティール。
素晴らしいパンツに仕上がっているので、どうぞお試しください。
また今週末に開催予定の『MOJITO 2019 S/S Pre – Meeting.』では、デザイナーの山下 様にもお越しいただきます。
デザイナーならではの視点で別注パンツについてのお話も聞くことができるかと思いますので、
お時間ございましたらぜひ遊びにいらしてください。