- UPDATE : 2022.9.25
Fat Lava pop up store
多種多様な形状と色彩
そして溶岩(Lava)のように凸凹と流れ落ちる釉薬
1950年代に国際的な陶器デザインの最前線で確固たる地位を築いた西ドイツの現代陶器は
1960~70年代に再度爆発的なデザインの発展を見せ、フォルム、釉薬、色彩などの限界を押し広げました
(Fat Lava West German Ceramics of the 1960s & 70s Japanese Edition より)
ここ数年で日本でも注目され始めたドイツのヴィンテージ陶器、『Fat Lava(ファットラヴァ)』
この度縁あってコレクターの方と出会い、即売会を開催させていただくこととなりました
瞳に焼きつくユニークな陶器の世界をお楽しみください
【Date】
10.01 Sat ~ 10.10 Mon
今回のイベントを開催するにあたり
ファットラヴァを収集、販売している『flat.』の萱村さんにお話を伺いました
このお話を通して、少しでも興味を持っていただけると幸いです
中島:早速なんですけど、萱村さんが最初にファットラヴァに興味を持ったきっかけというか、
出会ったのはどういった経緯だったんですか?
萱村:はい、興味を持ち始めたのは独立を考え始めたときで…、
僕はアパレルの世界で20年近く働いていたんですけど、
そろそろ自分の今後の生き方というか、そういうのを考え始めたときに、
「自分で何か販売するモノを扱いたいな」っていうのを漠然と思っていたんですよ。
でそのときに、僕元々お花が好きで家に飾ったりしてたんですけど、
花瓶を色々と探しているときに出会ったのがきっかけです。
もう一瞬でその見た目であったり、種類の多さっていうところに惹かれて。
それで少しずつ集め出したんですけど、気が付いたら莫大な数になっていて。笑
じゃあもういっそこれを販売するようにしようって。
あとインスタグラムも並行してやっていたんですけど、
撮影で旅先なんかにファットラヴァを持って行ったりすると、「それ何ですか?」みたいな反応を沢山いただいて。
初めて見た方でも感動する、心を動かされるだけのパワーを持っているっていうのを目の当たりにして、
「これを本格的に扱ってみよう」ってなりました。
中島:なるほど、花瓶を探してたらそのドイツのヴィンテージ、
ファットラヴァに出会って魅了されたんですね。
最初はそこまで集めることになるとは思ってなかったんですか?
萱村:最初はそうですね、沢山集めようとかいう感じではなくって、
ただ見ていくととにかく種類が無茶苦茶あるので、「これも欲しい、あれも欲しい」って。
それで気が付いたらこんな感じになってました。
中島:今って全部でどれくらいお持ちなんです?
あと年代とかってどの辺りのものが多いんですか?
萱村:今持ってるのは200個くらいですかね。
1950年代から70年代のものが主で、中には80年代のものもあったりするんですが。
中島:200?それはよく集めはりましたね。笑
ちょっと言いにくいかもしれないんですけど、
仕入れっていうのはやっぱりドイツから?
萱村:いえ、オランダからが多いですね。
というのも戦後にドイツが経済回復のために行っていたものの1つが、
そのファットラヴァを含む陶器を輸出することだったんですよ。
それでオランダやイギリスにかなりの数が渡っていて、
ドイツ国内よりもそういった国の方が見つかりやすいですね。
今だとアメリカとかでも結構見つかりますし。
中島:え、アメリカにも渡ってるんや…。
僕は今回こうして萱村さんを通して、ファットラヴァっていうものを初めて知ったんですけど、
オランダとかイギリスでは元々有名なものなんですか?
萱村:そうですね、ドイツのヴィンテージ陶器っていうものを元々集めている人は結構いたんですけど、
『ファットラヴァ』として人気が出てきたのは割と最近の話で。
そもそも『ファットラヴァ』っていう言葉が登場したのが、2006年にイギリスで展覧会が行われたときなんです。
ドイツの『アート』として『ファットラヴァ』を紹介して、
そこからヨーロッパを中心にアメリカなんかでも人気が爆発したって流れですね。
この本がその展覧会のときに作られたもので、『Fat Lava(ファットラヴァ)』って紹介されたんです。
中島:なるほどね。元々そんな名前があった訳じゃなかったけど、
その年代のヴィンテージ陶器を『ファットラヴァ』っていう括りにしたんか。
そちらの本は僕らも購入させてもらったんですけど、
読んでいると色んなメーカーとかデザイナーさんの名前が出てきて…、
あれってやっぱりメーカー毎のクセと言うか、そういうのって見ていけば分かってくるものなんですか?
萱村:分かってきますね。一番分かり易いのはメーカー毎の『型』があるんで、
「この形はこのメーカー、こっちの形はこのメーカー」っていうのは大体見れば分かりますね。
中島:あ、メーカー毎に決まった形っていうのがあるんですか?
萱村:はい、多いですよ。
ただ形が一緒でも釉薬の塗り方とか焼き加減で、色とか模様といったところは1つ1つ個体差があるんです。
だから集めたくなるんですよね。
中島:ほぉ~。
今回のイベントで、お客さんの中にも初めてファットラヴァを見るっていう方が多いと思うんですけど、
なんか萱村さんから魅力というか、こういう所を見て欲しいなっていうのはあります?
萱村:やっぱり僕が一番惹かれたポイントである、種類の多さと色使いですかね。
このバリエーションの多さっていうところと、またそれによる『集め方の多様性』も魅力ですね。
例えば自分が好きなメーカーのものばかり集めてみたり、好きな色で集めたりだとか、
同じ形の色違いを集めてみたりっていうふうに。
どういった拘りで集めようっていうのを自分で色々と決めていけるので、
ものを集めるのが好きな方にはたまらないと思いますね。
ただまぁ、これって見ていただいた方がどう感じたかっていうのが大事なので、
シンプルに「自分の部屋にこれ飾りたいな」とかで良いと思ってます。
本当に感覚で、見てピンときたものを選んで欲しいですね。
中島:いや~、けっこううちのお客さん好きな方多いと思いますよ。
それじゃあありがとうございました。当日はよろしくお願いします。
萱村:はい、よろしくお願いします。
いかがでしたか?
実際に見て、触れることで更に魅力が伝わってくるファットラヴァ
イベントではまとまった数をご覧いただけますので、ぜひお楽しみに