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doo-bopを退職致します。


いつもブログをご覧頂いている皆さまに、この場を借りて報告がございます。

私戸倉、本日を以てdoo-bopを退職致します。

アルバイトとして入社し、1年丁度。

学生の身分では滅多に出来ない貴重な体験ばかりでした。

「ただ洋服が好き」その一点で経験も知識もない自分を受け入れてくれ、

接客は勿論のことshop blogにstaff blogを任せていただき、

ささやかですが自分を発信する場所をも与えられました。

右も左も分からなかった入社時から、根気強く見守って下さった皆さん、

本当にありがとうございました。

ここで学んだ事を一つだけ挙げるとするなら、「無駄を楽しむこと」になるでしょうか。

中島が口癖の様に「要らん事がオモロイんや」と呟いていたことがきっかけ。

実際自分を見つめ返してみれば、僕の周りは無駄なモノばかりです。

その最たる例が洋服。

販売員として働いている僕が洋服は無駄と切り捨てることはきっと正しくはない。

けれども所謂デザイナーズブランドの洋服は、ただ人が生活する中で間違いなく必要はないモノです。

生きるだけなら、安く叩き売られている量販店で季節ごとに買い替えればそれで済みますから。

異常なまでの生地への拘りも、過度な装飾も、オーバースペックなディティ―ルも、

無駄と呼ぶほかありません。

けれど、「無意味ではない」と思うのです。

それはこうして皆様と関わることが出来、偉大なスタッフ一同と出会い、生涯とも呼べる友人と、

洋服を通じてお互いを理解し合えたから。

必要はなくとも、そこにはきっと価値があり、意味がありました。

自信がなく塞ぎこんでいたいつかの僕に、

胸を張って「好きなんです」と言わせてくれた洋服たち、

そんな洋服を纏った自分を好きになれたことは、感謝してもしきれません。

そんな高い服無駄じゃないの、と幾度も投げかけられた言葉に、

doo-bopという店で働いたからこそ、自分なりの回答を得ることが出来たような気がします。

無駄は勿論、洋服に限った話ではありません。

映画を見ること、音楽を聴く事、本を読むこと。

時には背伸びしたディナーに行ってみたり、酒を浴びながら下らない話をしたり。

そんな時間こそ、僕たちの心を彩るものだと信じています。

長々と失礼いたしました。

4月より、別の場所で、一から販売員として生きていきます。

もしどこかでお会いできましたら、是非。

関わって下さった全ての皆様、本当にありがとうございました。

どうかお元気で!

南草津の父:中島昭一